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SMを詰め込んだ短編集
第11章 愛する姉さんへ/SM
掻き抱いても足りなくて、もっと鈴を感じたくて、腕の拘束を取った。
細い腕に絡みつく俺のネクタイを取るのももどかしく、絡みついたまま鈴が俺の背中に腕を回す。
それがたまらなく嬉しくて。
鈴が俺を求めてくれたことが、飛び上がりたいほどに嬉しくて。

蒸し暑いクローゼットの扉を一気に開けた。
さっと舞い込む風が、汗ばんだ肌に気持ちよかった。

「蓮くん…?」

いつもは何度かイかせてからベッドへ行くのに、今日はちょっと電マで遊んだだけですぐに扉を開けてしまった俺の意向が分からないみたいだ。不安そうに見上げる目の下に優しくキスをして、それから抱え上げた。

「わっ…」
「こわい?」
「違う…ちょ、流石に恥ずかしい…」
「ふふっ。誰も見てないよ」

所謂、お姫様抱っこ。
どうだ見たか11歳の俺。あの時はこんなこと、絶対にできなかっただろ。16歳の俺は、ご覧の通りだ。

優しくベッドの端に下ろし、すぐさま覆いかぶさってキスをする。
さっきイきそびれた鈴の体は欲望に忠実で、無意識なのか俺の腰に足を絡めた。

「まだ。すぐにイっちゃったら面白くないでしょ」

笑いながらワイシャツを脱がせる。真っ白い肌が美しい。
鎖骨から脇のあたりまで丁寧に舌を這わせ、合間にホックを外した。
ぷるん、と持ち上がるそれは俺の愛撫を待ち焦がれているようで嬉しかった。

「鈴ってどうしてこんなにいい匂いなんだろうね」

昔から。
肌に舌を滑らせながら言うと、恥ずかしそうに眼を伏せる鈴がかわいくて。

邪魔なブラを外す。真っ白の双丘にちょこんと上向くピンク色のそれがとってもおいしそうだ。

「舐めて、って。言ってみて」
「っ…」
「ほら早く。鈴のかわいい声で、お願いしてみて?」

恥ずかしがりの鈴には酷なことだろう。
だけど、お仕置きを期待していたんだ。期待に応えなきゃね。
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