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SMを詰め込んだ短編集
第12章 ガラスの靴がなくとも/奴隷・純愛
義兄たちはわたしの前後に立った。梁から伝った縄を持ち、とても幸せそうに笑っている。
兄の手から梁に通った赤い縄はわたしの恥ずかしい割れ目を通って、後ろの梁に繋がっている。縄の尻尾は、後ろ
「行くよ」
「いい声で鳴いてね」

ずりりりり…と縄がこれ以上ないくらいにそこに食い込んで、締め上げながら割れ目を辿る。終わったかと思えば息つく間もなく後方へ縄が引かれた。
腕のみで宙づりにされている状態で、体重以上に食い込んだ縄がずりずりと容赦なくそこを締め上げ、這いつくばって責め上げた。
足をバタつかせ腰を捩り、首を振って叫ぶ。
自分でも耳が痛くなるくらいの絶叫は、義兄たち以外の耳に入ることはなかった。

「いい声。もっともっと鳴いて」
「縄が愛液でぬるぬるだよ。滑りが良くなって縄が引きやすくなった」
「暴れると腕が千切れちゃうよ」
「鈴、かわいい鈴」
「僕たちの鈴」
「かわいい」
「なんてかわいい」
「鈴」
「鈴」
「鈴」
「鈴」


「いああああああああ!!!!!」

汗だくになって縄を引く義兄が笑っていた。
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