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SMを詰め込んだ短編集
第12章 ガラスの靴がなくとも/奴隷・純愛
蓮の両手はわたしから離れてシャワーヘッドとレバーを持っているのに、唇だけは離れなかった。うれしくて、もっと繋がっていたくて蓮の首に腕を回す。
大方泡が流れたところで、シャワーヘッドから手を離したようだった。ごとりと重たい音が響いた。
蓮がしてくれたようにわたしも蓮の唇を舐めたり、ちょっとだけ唇を割って中へお邪魔してみたりとしていたが、突如がっちりと抱きしめられ、ちょこんとくっついていた唇が息苦しいほど重なる。
頭と腰を支えられ、呼吸も奪う激しいキス。
蓮の舌を追いかけるだけで精一杯で、しがみつく腕に力が入らなくなってきた。
「おっと」
がくりと膝が崩れてしまった。
腰を支えてくれていたからケガをすることはなかったが、キスで腰が抜けるなんて知らなかった。
支えてくれたことへのお礼と、初めての感覚に驚いたことと、それよりも呼吸するだけで精一杯で声がでない。
ひたすらにぜいぜいと酸素を取り入れるわたしの髪を、優しい目をした蓮が撫でた。
「可愛いな」
何をどう見てそう思ったのかは分からないが、優しく細められる蓮が好きだと思った。
浴槽に入るなり蓮の膝の上へと誘導された。軽くキスをして、それから柔らかな唇は首筋へと降りてくる。
「くすぐったいっ蓮…!」
這う舌の感触に肩を竦めて窘めるも、蓮はただ黙って首筋から喉のあたりへと舌を伸ばした。
舌が這う軌道は、うっすらと付いた縄の痕だと気が付いて、こころがきゅっと締まる。連はやっぱり何も言わなかった。
やがて反対側の耳あたりまでたどり着いた舌は、わたしの唇に重なった。音もたてずに蓮の手がわたしのささやかな胸を撫でた。
特に抵抗らしい抵抗はしなかった。したくなかった。
わやわやと優しく押揉んで、指の股に乳首を挟み込む。引っ張られて揉まれる感覚に体が跳ねた。それでもその手は休まずに、焦がす刺激を与え続ける。
甘ったるいキスとその手にすっかり翻弄され、頭がくらくらしてきてしまった。
気が付いてくれたのか、その逞しい腕でわたしを抱えると、浴槽の淵へ座らせてくれた。
大方泡が流れたところで、シャワーヘッドから手を離したようだった。ごとりと重たい音が響いた。
蓮がしてくれたようにわたしも蓮の唇を舐めたり、ちょっとだけ唇を割って中へお邪魔してみたりとしていたが、突如がっちりと抱きしめられ、ちょこんとくっついていた唇が息苦しいほど重なる。
頭と腰を支えられ、呼吸も奪う激しいキス。
蓮の舌を追いかけるだけで精一杯で、しがみつく腕に力が入らなくなってきた。
「おっと」
がくりと膝が崩れてしまった。
腰を支えてくれていたからケガをすることはなかったが、キスで腰が抜けるなんて知らなかった。
支えてくれたことへのお礼と、初めての感覚に驚いたことと、それよりも呼吸するだけで精一杯で声がでない。
ひたすらにぜいぜいと酸素を取り入れるわたしの髪を、優しい目をした蓮が撫でた。
「可愛いな」
何をどう見てそう思ったのかは分からないが、優しく細められる蓮が好きだと思った。
浴槽に入るなり蓮の膝の上へと誘導された。軽くキスをして、それから柔らかな唇は首筋へと降りてくる。
「くすぐったいっ蓮…!」
這う舌の感触に肩を竦めて窘めるも、蓮はただ黙って首筋から喉のあたりへと舌を伸ばした。
舌が這う軌道は、うっすらと付いた縄の痕だと気が付いて、こころがきゅっと締まる。連はやっぱり何も言わなかった。
やがて反対側の耳あたりまでたどり着いた舌は、わたしの唇に重なった。音もたてずに蓮の手がわたしのささやかな胸を撫でた。
特に抵抗らしい抵抗はしなかった。したくなかった。
わやわやと優しく押揉んで、指の股に乳首を挟み込む。引っ張られて揉まれる感覚に体が跳ねた。それでもその手は休まずに、焦がす刺激を与え続ける。
甘ったるいキスとその手にすっかり翻弄され、頭がくらくらしてきてしまった。
気が付いてくれたのか、その逞しい腕でわたしを抱えると、浴槽の淵へ座らせてくれた。