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SMを詰め込んだ短編集
第14章 敵と味方 奴隷/SM(風味)

「っ…ごめん、鈴、そんなつもりじゃ…」

変なことはしないと鈴に誓ったのに。早速破ってしまって、蓮の目の前は真っ暗だった。

「あっ…やっ…おう、じっ…」

身を捩って涙目で訴える鈴の姿に、蓮の理性はがらがらと音を立てて崩れ去った。たったひとかけら残ったそれが総動員して、蓮を思いとどまらせた。

「つらいの?鈴、ごめんね、洗い流そうか…」
「おう、じっ…ああっね、も、おねが…」
「鈴…?」

はあはあと荒い息を繰り返す鈴は、絶頂に至っても尚クリトリスが全く休むことを知らずにびりびりと刺激を受けていることに耐えられなくなっていた。
そんなことよりも、鈴は泣きそうだった。

「お、じ…おねがっ…わすれたいのっ…!」

ぼろぼろ泣いて、懇願する鈴の願いを、誰が退けようか。
ごくりと喉を鳴らし、そうしてほんのひとかけらの理性を酷使して、汗でびしょぬれになった米神へキスをした。

「…そうだね。あれは、悪夢だった。ひどい夢だった。俺が、全部忘れさせてあげる」

意識が朦朧としているのだろう。鈴は、あれは悪い夢だったと思い込みたかった。それをキチンと汲んだ蓮は、一旦鈴をベッドへ完全に寝かせてから軍服のスラックスとジャケットを脱ぎ捨てた。

「きみに酷いことをしたのは、この俺だよ。よく見て。きみに酷いことをした男の顔をよく見ておくんだよ」

そうして自分でも引くくらい怒張したそれを取り出し、筒に残っていた軟膏を全部そこに塗ったくった。
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