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SMを詰め込んだ短編集
第18章 好きをどれだけ/SM
「じゃあ聞くけど、ラブホにはなんのご用事で?」
ラブ、ほ…?
知らない単語をぶつけられたみたいに、私の思考が固まる。仕方がないのだ。全く身に覚えがない。何のこと、私絶対そんなところに行ってない、…いいや待って、もしかして道を尋ねられた時に丁度車が通ったから、とりあえず避けたところがラブホの前だったかも…でもよく見てなかった。車を避けただけだし。けど確かにネオンがぎらぎらしてたかもしれない。待ってそれ、もしかして隣の建物だったかもしれない。
ぐるぐる逡巡してる間無言になってしまったのを肯定と捉えたのか、先生ははっと笑った。
「はい。クロ確定ね」
「まって違う!」
首に当てていた親指で、そろそろと肌を撫でる。休日の自宅だったからという理由でブラトップを選んだ今朝の私を心の底から憎んだ。指は、ブラトップをたくし上げることにひとつの苦労もしなかった。
ふるんと飛び出たおっぱいは、恐怖と冷えた空気に晒されてしまった。どくどく暴れる心臓が皮膚を押し上げてるんじゃないかと錯覚する。
先生は私の乳首をじーっと見ながら、吐き捨てるように言った。
「で?そのオトコに乳首舐めてもらった?」
「ちがっ先生!私そんなとこ行って…ひゃあっ!」
冷えた空気に晒されて立ち上がった乳首をぎゅーっと捻りあげる。
「やめてっ先生、こわいよぉっ」
「…怖い?」
可笑しそうに笑う声は、背筋が凍るほど覚めきっていた。
「キモチイイの間違いだろ。リンちゃん乳首虐められるの好きだもんね。こうやって爪立ててやれば簡単に鳴く」
人差し指と中指の関節で捻りあげた乳首に、親指の爪を立てた。
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