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SMを詰め込んだ短編集
第7章 オイシイ ケーキ イカガデスカ /調教
「ふふっ。おいしいかい?」
テーブルの上に並べられた見たこともない豪華なケーキ。色とりどりのマカロン、可愛らしいクッキー、それにチョコレートの滝。椅子に座ることも忘れて夢中で口の中に入れ、必死に咀嚼して入れてもらった紅茶で流した。そんなお行儀悪い僕たちにこの人は咎めることもなく、にこにこ笑いながらもっとたくさんお食べなさいと次々にテーブルへお菓子を並べた。空腹で倒れそうだったこと、それにこんなに美味しいケーキやお菓子なんて口にしたことがなかったから、鈴も僕もただただ必死に胃に収めた。
「お腹はいっぱいになったかい?」
うっとりと目を細め、漸く椅子に座った僕たちに新しい紅茶を淹れてくれて、そうして温かいものを口に入れた瞬間に堰を切ったようにぼろぼろと涙が零れた。多分、安心したんだ。
「おやおや」
手を取り合ってぼろぼろ泣き出す僕たちの元へ歩んできたその人は、大きな手で頭を撫で、それからふたりいっぺんに広い胸の中へ収めた。
「よほど辛いことがあったんだね?もう大丈夫。ここは怖いものなんてないよ」
その優しい言葉に安心して、更に泣いた。
落ち着くまで暖かな手で頭を撫で、時折交互に額にキスをしてくれたその人。何があったのか話なさいと言われ、今まで父からされてきたことを事細かに話した。それから、逃げてきたことも…。
テーブルの上に並べられた見たこともない豪華なケーキ。色とりどりのマカロン、可愛らしいクッキー、それにチョコレートの滝。椅子に座ることも忘れて夢中で口の中に入れ、必死に咀嚼して入れてもらった紅茶で流した。そんなお行儀悪い僕たちにこの人は咎めることもなく、にこにこ笑いながらもっとたくさんお食べなさいと次々にテーブルへお菓子を並べた。空腹で倒れそうだったこと、それにこんなに美味しいケーキやお菓子なんて口にしたことがなかったから、鈴も僕もただただ必死に胃に収めた。
「お腹はいっぱいになったかい?」
うっとりと目を細め、漸く椅子に座った僕たちに新しい紅茶を淹れてくれて、そうして温かいものを口に入れた瞬間に堰を切ったようにぼろぼろと涙が零れた。多分、安心したんだ。
「おやおや」
手を取り合ってぼろぼろ泣き出す僕たちの元へ歩んできたその人は、大きな手で頭を撫で、それからふたりいっぺんに広い胸の中へ収めた。
「よほど辛いことがあったんだね?もう大丈夫。ここは怖いものなんてないよ」
その優しい言葉に安心して、更に泣いた。
落ち着くまで暖かな手で頭を撫で、時折交互に額にキスをしてくれたその人。何があったのか話なさいと言われ、今まで父からされてきたことを事細かに話した。それから、逃げてきたことも…。