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愛おしいキミに極甘な林檎を
第34章 アナタを信じているから……

「乙羽じゃないか。今晩は友達と飲んでいたのか?」
偶然に会ったのは課長だった。
そういえば昨日職場で話をしていた時に同期と飲みに行くと言っていた。
きっと今はその帰りだったんだろう。
「はい、そうですよ課長。大学時代からの友達なんです」
「風子の会社の上司!?こんなにカッコイイ人が上司だなんてめっちゃ羨ましいー!」
酔っているせいでテンションが高い女友達を前に課長は苦笑いをしていた。
「課長に聞きたいことがあるんですけど、……私の彼氏と最近連絡を取ってますか?」
メッセージをやり取りしている可能性があるとしたら郁哉さんだ。
婚約を破談させたとソラ先輩に教えたから私に気を使っているのかもしれない。
導き出した答えが当たるかドキドキしながら返事を待っていると課長は何一つ表情を変えなかった。

