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愛おしいキミに極甘な林檎を
第35章 ひとりの時間に……

「女目線で、です。僕と弟だったらなんでもいいですが、妹の成長を考えるととても不安なんです。
お恥ずかしながら女性の細かい点はよく分からないので」
妹のために私を一緒に連れてきたのか……。
「うーん……。私個人の意見ですけど水洗トイレの方が嬉しいです」
「あー…、なるほど。女性は大変ですもんね。参考になります」
この日は結局決まらないままアパート探しは終わった。
三軒ほど物件を見て、はしゃぎ疲れたのか理人さんの弟と妹は車に乗るとすぐに眠っていた。
その様子をフロントミラーで確認してから運転している理人さんに話し掛ける。
「どうしていきなり家探しなんて始めたんですか?私は祖父の家に帰るつもりはないので、理人さんたちは遠慮なく祖父のところにいればいいのに」

