この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第36章 You belong to me

その緊張を隣にいるスーツ姿の彼氏を目の保養にして解す。
あれほど怒っていた祖父がなぜソラ先輩と会う時間を作ってくれたんだろう。
いくら考えても解決しない疑問と不安に頭が痛い。
緊迫した空気に包まれながら家に上がり、理人さんに和室へと案内されて行くと祖父が座っていた。
気まずい思いをしながら理人さんに次いで私は和室に入った。
でもソラ先輩が礼儀正しく足を踏み入れた瞬間、祖父が眉をひそめて険しい顔をする。
「お久しぶりです。本日は風子さんのお爺様と話をしたくてお伺いしました」
「……理人よ。これは一体どういう事だ?わしに会いたいと言う客人とはこのふざけた小僧だったのか。二度と連れてくるなと言っただろう」
会って早々機嫌が悪くなっているから雲行きが怪しい。

