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愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…

「そう言えば、おじいちゃ……千十郎さんの苗字ってなんて言うんですか?」


「風早です」

「…………」

もし血の繋がっている両親と暮らしていたら私は“風早 風子”になっていたのかもしれない。

名前に二回も“風”と入る。

こう言う気持ちなんだ……。


それから何を話していいのか分からなくて暫く黙ったまま警戒しているとぎゅるるっとお腹が鳴った。


「お腹が空いたんですね。ご飯を作りますのでお嬢様はここで待っていてください」

「え……、お手伝いさんはいないんですか?」


「仕事に行っている時や忙しい時は来てもらいますが、基本的に千十郎様のお世話は僕がしていますので」

ご飯に毒とか盛られたりしないかな……。


不安になって台所について行き、瀬戸内さんが料理を作っているところを監視していると驚愕した。

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