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愛おしいキミに極甘な林檎を
第5章 本物の愛を探して…

結局この日は家に帰してもらえなくて千十郎さんの家に泊まった。
次の日が土曜日だったから仕事が休みで良かったと思う。
私はこれからどうなるんだろう。
借金はなくなっても、今度は結婚と言う名の不安を抱えながら時間が過ぎるのを待った。
瀬戸内さんは仕事に行っているのか朝ご飯を食べてから私の元に顔を見せなかった。
午後になり、千十郎さんがお手伝いさんに支えられながら部屋にやって来る。
「風子よ。急で申し訳ないが、夕方に見合いをしてもらう」
「お見合いですか……」
「嵐谷が手配してくれたんだが、お前に相応しそうな相手が来て下さることになった」
未だに信用できない嵐谷さんの紹介か。
見に行くだけ見に行って断ろう……。

