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愛おしいキミに極甘な林檎を
第39章 キミに告げる愛

向けられた柔らかな微笑みはいつにも増して男らしくて格好良さを感じた。
指輪が入った箱を向けられた時に言われた言葉が心に深く刻み込まれる。
それで胸がいっぱいになって、熱くなって、感情が抑えられなくなり瞳が潤んできた。
はっきりと見えていたダイヤの輝きがだんだん滲んで見えてくる。
驚きを隠せなくて片手で口元を抑えるものの溢れてしまった涙は頬を伝っていた。
こんなにも、こんなにも幸せでいいのかと疑ってしまう。
でもやっと…、前に進めるんだ……。
あなたの色でもっと白く染め上げてもらえる……――――
目の前で起きていることが信じられなくて飾った言葉が思い浮かばない。
心の中が温かいものでいっぱいになって声はあまり出ていないけど、自分の中で最高の笑顔を向けて返事をする。
「はい……。こちらこそお願いします」

