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愛おしいキミに極甘な林檎を
第39章 キミに告げる愛

そう言った後にソラ先輩の柔らかな微笑みの明るさが増していく。
今までで一番幸せそうな顔をしていた気がする。
「……左手を出して」
「はっ、はい……!」
バラの花束を右手に持ち替えてソラ先輩に手の甲を向けて左手を差し出す。
そしてその手を優しく支えられてからゆっくりと薬指にリングをはめてくれた。
何もつけていなかった左手の薬指からとても純潔な輝きが見えて涙が止まるほどの笑みがこぼれる。
しかも目が合った後、手の甲にキスを落とされた。
「これは結婚指輪というものでしょうか?」
「婚約指輪だよ。結婚指輪は一緒に選びに行こうね」
「プロポーズされてもまだ楽しみがあるんですか」
「まだあるよ。次は真っ白なドレスを着せてあげるから楽しみにしてて」
どうしよう。嬉しすぎて頬が引きつってしまいそうだ。
これだけでも十分幸せなのに、……なんて贅沢なんだろう。

