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愛おしいキミに極甘な林檎を
第40章 婚約者として……

両親の職業を聞いただけでエリートなイメージがあるし、お爺さんは一流企業の社長。
対してうちは一般家庭で私は中小企業の平社員。
御令嬢のような品もなければセールスポイントも特にない。
今から緊張していると、隣に座ってきたソラ先輩が私の顔を覗いてきて爽やかに笑った。
「どんなイメージをしているのか分からないけど自分の立場を気にすることはないよ。仕事もあることだし、結婚してからも実家に戻るつもりはないから」
「長男だって聞いていたので必ず家に入って両親と共同生活するものかと思っていました……」
祖父の家に行っていた時に私が婿を取ろうとしていたように……。
「……そう言う人もいるだろうね。でも俺は風子と叶えたい夢があるんだ」
「夢…ですか……」

