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愛おしいキミに極甘な林檎を
第40章 婚約者として……



だけど何も変わらないまま日にちが過ぎていき、祖父のところへ結婚の挨拶に行く日がやって来た。


自分の家族に報告するのは一度経験済みだから特に緊張はしない。



祖父の家に着いてからいつも通される和室に行く。


対面で済んでいたテーブルも、祖父と両親と私の兄弟が揃うと囲んで座るようになった。



世間話をしてから乙羽家に行った時のように結婚の話を切り出す。


でも反対されないようにソラ先輩が話した後に私は決まったことだと念を押した。



「わざわざ挨拶に来てくれてありがとう。風子のことをお願いします」

あっさり認めてくれる父と母。



「お主には世話になった。色々思うことはあるがお主になら風子を任せられるだろう」


初めてソラ先輩を連れてきた時は怒っていた祖父だけど、跡継ぎ問題が解決した今はおおらかになっていて少し驚く。


こうしてスムーズに結婚の話が進んだけれど、理人さんだけが眉を下げて浮かない顔をしていた。


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