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愛おしいキミに極甘な林檎を
第41章 あなたがいない

「……いえ、なんとなく聞いてみただけです」
「社長の秘書というと人脈もありそうだが……。この資格は乙羽の仕事にも役に立つだろうし、勉強しておいて損はないかと思ってな」
「簡単ですか?」
「乙羽なら二級は楽にいけるだろう。オレも一昨年受けて合格したから少しは教えられると思う」
「本当ですか!それじゃあ、私もやってみたいです。持ってる資格少ないので何か取ってみたかったんですよね」
やる気が湧いてきた時、陸田さんと鈴川さんが戻ってきた。
職場に入ってきた瞬間、どうしてなのか鈴川さんに睨まれたような気がした。
仕事を教える人は陸田さんなのにたまに課長に話し掛けに行くし、二人っきりで世間話をしているところも見掛ける。
社交的な人だから仕事上そうしているんだと思っていた。
でもトイレに行った時に鈴川さんに声を掛けられてその予想は覆される。

