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愛おしいキミに極甘な林檎を
第41章 あなたがいない

セックスをした後にしては服は乱れていないし、やけに落ち着いている。
鈴川さんはいないから、これからどこかで待ち合わせでもするのかな……。
「雨が降ってきたので傘を取りに来てですね……」
「ああ…、これから雨が強くなるみたいだから気をつけて帰るんだぞ。忙しい時に風邪を引かれては困るからな」
「はい、気をつけます。……そういえば女子更衣室に大量の熊の木彫りがあったんですよ」
同じ職場に入った新しい女に手を出したのか気になってつい口にしてしまった。
やんわりと私がいたことを気づかれないように……。
すると課長は握っていたマウスから手を放して椅子を私の方に向けた。
「そうか。そんなところにもあったのか。さすがに女子更衣室には入ったことがないから知らなかった」

