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愛おしいキミに極甘な林檎を
第41章 あなたがいない

“触りたい”と欲求を丸出しにされて私はごくりと唾を飲む。
鈴川さんを襲っただけでは満足できないってこと……!?
この距離まで課長に近づいて普段はなんとも思わないのに、あんなところを見てしまって今はとても緊張している。
最早、どうしたらこの興奮がおさまるのかで頭がいっぱいだ。
そんなことも知らない課長はこちらに向かってゆっくりと手を伸ばしてくる。
やめて……。
刺激するようなところは触らないで……!
でも逃げられなくて、私は持っていたバッグを抱いて目を閉じた。
「――――……スカートがほこりだらけだぞ」
その言葉を聞いてぽかんとした。
伸ばしていた手は私に触れずに下半身を指差している。
「えっ、ほこりですか……?あ…、ほんとですね……」
視線をスカートに向けると灰色のほこりが広範囲についていて、急いでそのほこりを両手ではらった。
勘違いしていた自分が恥ずかしい……。
「一体どこに行っていたんだ?」

