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愛おしいキミに極甘な林檎を
第42章 獣欲と甘い果実



同じ職場の人が来てドアを開けてくれた時、ずっと聞こえていた喘ぎ声がようやく止まる。


鍵を閉める音は一瞬で聞こえなくとも流石にドアが開く音は聞こえたんだろう。


資料室をすぐに出ないで課長が足を止めていたから私も待っていると、部屋の奥にいた二人が乱れた服装でこちらの様子を見に来た。



「げっ…、課長と乙羽さん……。ここにいたんですか……」


「ええっ!?……ってことは花城課長と乙羽さんに聞かれていたってことですか!?」


青ざめて立ち尽くしている陸田さんと鈴川さん。



隠れていたのが前のように私一人だけだったら、かなり気まずくてこの場を逃げ去っていただろう。



「ゴホン……。勤務中に会社で如何わしいことをするのは感心しないな。仕事が終わってからホテルにでも行ってやってくれ」


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