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愛おしいキミに極甘な林檎を
第42章 獣欲と甘い果実

同じ職場で誰が三角関係になっていようが私には関係ないから勝手にすればいい。
でも課長には…、郁哉さんには幸せになってもらいたいから応援したい。
好きな相手ができたのなら尚更。
きっと友人であるソラ先輩も郁哉さんには幸せになってもらいたいはず……。
廊下を歩きながら窓の外に映る夕焼け空を見てそう思った。
それから鈴川さんのあからさまな行動は見られなくなった。
本命だと思われる課長に必要以上に話し掛ける様子もない。
当然だろうけどセックスをしていた声を聞かれたのが相当ショックだったように思えた。
社内で密室になりやすい部屋に行っても男女の営みをしている場面に遭遇することなく安心して仕事に取り組めるようになったのはいいけど……。
表面的に三角関係がどうなったのか分からなくなった。
うちの職場に鈴川さんが来てからもうすぐ二週間になる頃。
仕事をしている時に課長と二人っきりになって、その恋愛模様の結果を告げられることとなる。
「乙羽はまだ聞いていないと思うが、スピード結婚することになった」

