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愛おしいキミに極甘な林檎を
第42章 獣欲と甘い果実

「はい。でもここまでたくさんの量は食べきれませんよ。どうしよう……」
「何を言っているんです。りんごが欲しかったんでしょう?」
「それはそうですけど……」
「りんごをどうしたいかくらい分かってますよ。……いっぱい食べて元気になってください。そうでないと僕も家族も困りますから」
「あはは。頑張って消費しますね。すごく嬉しいです」
箱の中に入っている甘い果実を手に持ち、角度を変えて全体を見る。
綺麗な形をした艶のある赤いりんご。
「……甘い」
夜遅い時間にも関わらず、私はそのりんごを切らずに齧って食べた。

