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愛おしいキミに極甘な林檎を
第42章 獣欲と甘い果実

仕事が休みの祝日。
私はもらったりんごを持ってある場所へと向かう。
部屋に入ってから世間話をした後、袋からりんごを取り出してフルーツナイフで切る。
「艶がすごいと思いませんか?このりんご、とっても甘くて美味しいんですよ」
八等分に切ってから私は自慢のナイフさばきを披露し始める。
「何個か食べたんですけど、まだダンボールの中にたくさんあるんです。だからりんごジャムかアップルパイも作ろうかなって思ってます。
作ったら持ってきますので楽しみにしていてください」
赤い皮の上から切り取る形にナイフを入れていく。
果肉は固くて皮を剥くとシャリッと音がしてしっとりしていた。
「でもこのまま食べるりんごも歯ごたえがあって美味しいですよね」
耳の形となる部分を見て出来栄えを確認する。
「蜜も入っていて甘くて美味しいのでしばらくこのまま楽しんでくださいね」
完成したうさぎの切り飾りを皿の上に置いてから私は彼に微笑みかけた。

