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愛おしいキミに極甘な林檎を
第43章 これからもあなたと一緒に……



「心配を掛けたくなくてずっと黙っていたんだ。風子は痛い思いをして記憶を失ったことがあったから、こういう話はしない方がいいかなって思ってた」


本当の理由を知った私は涙を滲ませながら首を小さく振り、ソラ先輩の右手をぎゅっと握った。


「この手で誰かの命を守ったんですね……」



「助けた子は何ともなくて良かったよ。……誰かがいなくなるところをもう二度と見たくないと思うとじっとしていられないんだ」



それは大学生の頃に私に話してくれた償い過去のことだろう。


今でも亡くした親友の誕生日は忘れずにいるし、墓参りにも行っている。

きっとこれからも忘れることがないと思う。



「でもそう言う大事なことを秘密にしておかないでくださいよ。どんな病気なのかも分からなくて不安だったんですから……」


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