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愛おしいキミに極甘な林檎を
第44章 愛の結晶



「そうなの……。頑張ってきてね」


「帰ってきたらいっぱい抱き締めるからね、真莉子ちゃん」


「叶斗……。大好き……」

「真莉子ちゃん、愛してるよ」


ソラ先輩の両親は席を立ってから少し離れたところで、私たちを気にせずハグをしながらキスをしていた。

一方、昴くんは何食わぬ顔でテレビを見始めている。



驚きを隠せなくて隣に座っているソラ先輩の方に視線を向けると呆れているような顔をしていた。


「これだから風子に会わせたくなかったんだ……」


「あはは……。私は全然気にしませんよ」




ソラ先輩のお父さんが仕事に行ってからしばらく経った時、玄関を開け閉めする音がした。


静かに廊下を歩いてきたその人は着物を着ている年配の女性で険しい表情を私に向けてくる。


「真莉子さん。誰なの、その女の子は」


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