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愛おしいキミに極甘な林檎を
第44章 愛の結晶


すぐ側で聞こえたのは歯がゆそうな声だった。


「気にしなくていいですよ。ソラ先輩が謝ることじゃないです。私の方こそ、上がっちゃって良い自己アピールをできなくてすみませんでした」


「……就活じゃないんだから」


同じように抱き締めるとソラ先輩はやっといつものように笑ってくれた。


やっと二人っきりになれて緊張から開放された私も微笑む。



「これからソラ先輩のおばあちゃんに認めてもらえるように頑張りますね。

……いい育ちをしていないことは私の力で何ともなりませんけど」


親を転々としていて複雑だからこの点に関しては何も反論できない。


しゅんとして視線を落とすと、おでこに優しくキスをされた。


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