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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去

信じられなくて目を大きく開きながらココアをもう一口飲む。
「実はね、塑羅緒は十八歳に産んだ子供なのよ」
衝撃的な一言でさらに驚き、飲んでいる途中のココアが変なところに入りそうになってゲホゲホッとむせた。
「そうなると四十三歳なんですか!?見えません。二十代後半かと思いました」
「本当に?若く見られて嬉しい。美魔女になれるかしら?
……それでね、妊娠が分かったのは高校生の頃だったから双方の親に酷く叱られたの。しかも夫は同級生だから大事な受験が待っていたし、うちは一般家庭。
産むのも結婚するのも反対されて説得するのが大変だった」
あの怖いお婆さんをどうやって納得させたのか気になる……。
「子育てが始まってからは分からないことだらけでお互いの両親に協力してもらってなんとかなったんだけどね、夫の両親から期待を背負わされたあの子には色々と可哀想な思いをさせてしまったの」

