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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去



「……強くなったね」


「いえ、ソラ先輩が助けてくれたおかげですよ。それにこれくらいで負けていられませんし、きっといつかお婆さんにも認めてもらえる日が来ると思いますから」



「風子のそういうところを俺も見習わないといけないかな……」


私の方こそ見習わないといけないところがたくさんある。

うちの祖父とソラ先輩が結婚の話している時に私は何も庇うことができなかったから。


一つしか年が違わないのにいつまで経っても敵わない――――




キャリーバッグに荷物を詰めて帰る準備が終わった後、玄関に向かうと昴くんとソラ先輩のお母さんが見送りに来てくれた。


「兄さんたち、もう帰っちゃうんだ……。今度兄さんと姉さんの家に遊びに行かせて欲しいな」


「もちろん遊びに来て。昴くんなら大歓迎だから」


「二人共、いつの間にそんなに仲良くなったんだよ……」



「しっかり体調を治すために無理しないのよ。風子ちゃんもまた泊まりにいらっしゃい。気をつけてね」


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