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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去



また強引に腕を引いて私をどこかへ連れて行こうとする。


人通りの少ない道の方に入り、嫌な予感がしたから立ち止まって抗う。


「二人っきりってどうせラブホに連れて行くんでしょ!?」


「アホか。そんなことしねえよ。……ん?そこ、どうした」


遠慮なく私の上着の首周りを摘まんで胸元を覗いてくる颯太の手を私は振り払った。


肌を触られなかったのが不幸中の幸い。


でも昨晩ソラ先輩につけられたキスマークを見られて恥ずかしさと怒りでカァッと顔が熱くなる。


「触らないでください!これ以上触ると大声を出して助けを呼びますよ」


「だから襲わねえよ。……あいつにマーキングされているんだな。万が一、離れても他の男に奪われないように縛りつけておくってことか……。
いつまで経っても束縛がきつい彼氏様だこと」



「窮屈だなんて思ったことはありません。それにこれは愛されているんです!」


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