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愛おしいキミに極甘な林檎を
第45章 親と過去



それに謝って欲しかったのは振られた当時の私であって今の私ではない。



「別れてから分かった。風子を裏切ってしまった自分の愚かさに。

そしてそれを五年経った今でもこうして引きずっている。傷つけてしまったことを忘れたくても忘れられねえ」



いっその事、私のことを全て忘れてくれればいいのに……。


無償の愛と温かな幸せで閉じ込めていた過去の傷が疼いて胸が苦しくなる。



「これが後悔っていうものなんだな。何年経ってもまとわりついてくる」


「そうですね……」



「塑羅緒と付き合ってもう五年になるだろ?いつまで経っても結婚しねえから不思議でよ。

付き合いも長いから大事なものを見失ってないか心配だったんだ。

……オレみたいな想いを風子にさせたくねえから」


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