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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

ソラ先輩と一緒にいて毎日が楽しいし、家族のことも大好きだけど家に帰りたいと思わない。
寧ろ、離れた場所にいる方がつらく感じる。
好きになってから心に根付いたこの気持ちはこれからも変わらないと思う。
「千十郎様の家に来た時には結婚についてあれほど悩んでいたのによく言いますね」
「えへへ……。今はあの頃よりずっと幸せなので」
「でしょうね。風子さんを見ていれば分かりますよ。それに……上下関係を気になされていたようですけど、お二人には上も下もないんじゃないでしょうか?」
「どういうことです?」
ピザを手に取ってもぐもぐと食べる私を見た理人さんは鼻で笑ってから答えた。
「呼び方や話し方がどうであれ想っている気持ちの大きさは二人共同じですから、上も下もないなと思ったんです」

