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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

「なるほど……。そういう考えもありますね」
感慨深げに言ったソラ先輩の横で私はこそばゆく感じていた。
前は愛されることばかり考えていたけど、今は負けないくらい愛したいと思っている。
だから理人さんが言ったことは私にとって頷ける内容だった。
この気持ちがソラ先輩にちゃんと伝わっているかは分からないけど……。
昼食を終えてしばらく経ってから、理人さんが帰ることになって玄関で見送る。
暖房の温かい風が届いておらず肌寒さを感じるとソラ先輩が上着を掛けてくれた。
「風子さんがメイドの格好をしていたのでなんだか異次元に来たような気分でした」
「そこは喜んでくださいよ。いつもと違う私が見れたんですから」
「兄として見るのは複雑ですね……。塑羅緒さん、プレッシャーもあると思いますがあまり無理をなさらないでください。倒れるまで頑張ってはいけませんよ」
「……ありがとうございます。また遊びに来て下さい」
「はい。今度は空気を読んでお伺いしたいと思います。お邪魔しました」

