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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

それは高校一年生の夏休み前までの私。
付き合って間もない頃、ソラ先輩は記憶を失う前の方の私が好きで一緒にいてくれていた。
でも大学生の頃に色々あって過去と今がひとつに繋がり、私を愛してくれている。
記憶を失う前のことは少しだけ思い出したけどソラ先輩と過ごした記憶は霞んでいる。
だから私の知らない私にヤキモチを妬いてしまう。
「初めて好きになった人だから忘れることはできないよ」
大事そうにおでこにキスをされて都合がいい私は頬を緩める。
「じゃあ……、初めてキスした相手は?」
「その人も一生忘れられないな」
「……聞かなければ良かったです」

