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愛おしいキミに極甘な林檎を
第46章 主従関係

「全部、風子なんだから喜ぶところだと思うけど。手を繋いだのも、デートをしたのも……」
独占できることが嬉しくて、ニヤけているのを知られないように私はソラ先輩の胸板に顔を埋めた。
そしてまた上着を握って幸せを噛み締める。
「この上なく大満足です……。私もたくさんの初めてを教えてくれた人を一生忘れられないと思います」
「ごめん……。そう言うのはつらくなるから聞きたくないな……」
「もう!その人はソラ先輩ですよ。……過去はあっても、何度も恋をするほど好きになったのはあなたしかいませんから」
だけど、私の初恋の人は誰なんだろう……。
初めて付き合ったのは颯太だけど、生まれて初めて好きになった人は違う。
記憶も微かに残っていて、あともう少しで思い出せそうなところにいる。

