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愛おしいキミに極甘な林檎を
第47章 白い雪と優しい熱


エレベーターが降りる階に到着する一分もかからない。


これはかなり少ない確率に当たったことになる……、ってソラ先輩みたいな思考がうつっている。



ピンチの時に限ってスマホのバッテリーの残量があと僅か。


LOINEを開いてソラ先輩にメッセージを打っている途中で電源が落ちてしまった。



「この辺りの地域も停電してるみたいです……」


顎に手を当ててそう言った雪原さんはスマホで調べたようだった。

不可能だけどその充電を分けてもらいたいくらいだ。



「待っていれば電気がつきますよね!」


「それしかないと思います……」



しかし、二十分くらい経っても停電したままで立っているのに疲れて座った。お尻が冷たい。


ガスは止まってないと思うから、今頃ソラ先輩は暗闇の中でご飯を作ってくれているかな……。


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