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愛おしいキミに極甘な林檎を
第47章 白い雪と優しい熱

「おっ、雪原~。まさか……惚れたとか言わないよなぁ」
渋い声でゆっくりと話す中年の男はニヤリと笑って新くんを横目で見た。
紳士的な人なのにどこか不気味さを感じる。
「……それはないですよ。お姉さんには…“いい彼氏”がいますからね……」
「はははっ、いい彼氏ねぇ……」
「えっと、その…私も遠慮しておきます……」
「残念だねぇ。それじゃあ男二人で行きますか」
中年の男が歩き出すと新くんもその後について行った。
マンションの出入口を中年の男が出た時に、降っていた雪が少しだけエントランスへ飛んできた。
二人の後ろ姿を見ている時、エレベーターが降りてきた音がしてそちらの方へ振り向く。するとソラ先輩がいた。
「風子、何してるんだよ」

