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愛おしいキミに極甘な林檎を
第47章 白い雪と優しい熱

向かい合って湯船に浸かり、目を向けてもぼーっとしたまま。
「無視しないでくださいよ……」
濡れた両手で頬を包むとやっと気づいてもらえた。
「……ごめんね。考え事をしてた」
「私のせいですよね……。ごめんなさい。ただ話をしていただけで何もないですからね」
体育座りをして縮こまり、反省の色を示すと急に真剣な顔をしたソラ先輩に肩を掴まれて驚く。
「これ以上関わっちゃダメだ」
「どっ、どうしたんですか……?いきなり……」
「そのままの意味だよ。風子に関わって欲しくない。俺が嫌なんだ」
嫉妬しているからなのかな……。
でもそれにしてはかなりストレートな伝え方だ。
「……分かりました。これからは挨拶だけにして、さっさと立ち去るようにします。
ソラ先輩がそんな風に束縛してくるなんて珍しいですね。いつもは後になって私をお仕置きしてくるのに」

