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愛おしいキミに極甘な林檎を
第48章 大切なキミの笑顔

「うん。顔も見たくないし、声も聞きたくない」
「珍しいですね。ソラ先輩は人の好き嫌いを言わないからそこまで拒絶するのにびっくりです」
「好き嫌い以前に他人に興味がないだけだよ。風子は別だけど」
ココアを飲み終えたソラ先輩は椅子から立ち、台所へ向かう。
急いで私も飲んでシンクへマグカップを持っていくと一緒に洗ってもらえた。ラッキーだ。
都合のいい私は洗い物をしているソラ先輩の背中にくっついてお腹の方に手を回す。
「そうでないと困ります。彼女のことくらい興味を持ってください」
「心配しなくても風子のことはいつも気になってるよ」
「えへへ。……でも大分前からソラ先輩はお爺さんが嫌いなんですよね。そこまで嫌いになることが小さい頃にあったんですか?」

