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愛おしいキミに極甘な林檎を
第48章 大切なキミの笑顔



私を抱く力が少しだけ強くなって、不安げに見つめるとソラ先輩は視線を落として重たい口を開く。



「……本当はね、お爺様もお婆様も大好きだった。でも求められるものが俺にとっては大きかったんだ――――」



* * *



初めての孫だったソラ先輩は生まれた頃から期待されていた。


それは将来、祖父が経営する会社の後継ぎにするためだったらしい。



立派に育て上げようと赤ん坊の時から英語教育を受け、幼児期は色んな習い事をさせられていた。


小学生になってからも同じで放課後に友達と遊ぶ時間もなかったけど、認めてもらいたい人がいたから頑張れた。



「お爺様見てください!今日は水泳大会で一位を取ったんですよ。メダルをもらいました」


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