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愛おしいキミに極甘な林檎を
第48章 大切なキミの笑顔

「変な噂が立とうと彼氏は何も悪い事をしてません」
「何も変わらなければそうだったと思います。……でもそこまでして信じているお姉さんは優しいですね」
「っ……。とにかく、よろしくお願いしますね!」
もう一度触れられそうになったけど、隙を狙って私は会釈をしてから急ぎ足で自分の部屋へと帰った。
ドアを閉めてから静かになって聞こえたのは煩い心臓の音。
汗をにじませながら握っていたビニール袋に入っていた肉まんはすっかり冷めていた。
その晩、私はソラ先輩の方を向いて頭を下げた。
約束を破ってしまったことが心苦しくて話すことにした。
「ごめんなさい。ソラ先輩…、今日隣の人と喋ってしまいました……」

