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第49章 揺らぐ未来、そして……

「那砂にとって颯太くんは大切な人なのよ」


仲がいいのは既に知っていたけど、那砂さんからその言葉を聞いてしばらく開いた口が塞がらなかった。


「ラブ…ですか……？」



「風子ちゃんは男を腰を振るオスとしてしか見れない女のようね。やだぁ～、淫らな女」


「必ずしもそうとは思ってませんけど……」



「颯太くんは女になろうと努力していたアタシに綺麗だって言ってくれた初めての人だったの。

それから可愛く思えてきて、那砂は颯太くんの力になることに決めたわ」


「どうして颯太が私を試すようなことを……」



「全ては風子ちゃん、そして彼氏くんのことが大好きだからよ。なんとしてでもあなた達に幸せになってもらいたいと願っていたから、揺らがない姿を見たかったんでしょうね。

この前の最後のチャンスだって振られるって分かっていて風子ちゃんと話したかったみたいだったから」