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第50章 pallidus memoriae＊儚い恋と永久の愛

少しずつ前に進めて涙が枯れた頃。


「付き合って欲しい」


諦めずに想いを寄せてくれていた彼に告白された。



だけど私は付き合ってもソラ先輩のことを忘れることができない。


その事も了承した上で彼は私と一緒になることを選んでくれていたから付き合うことにした。



彼には少しだけソラ先輩に似ているところがあった。


いけない事だと分かっていても、もう会うことはできない人の僅かなその部分を探して甘えてしまう……。



失恋の痛みは時間が経てば癒えていく、次の恋をすれば忘れていくと聞いたことがあるけど、いくら時間が経っても変わる気はしなかった。



「ねえねえ、このぬいぐるみ可愛いと思いません？ふわふわですよ。触ってみてください」


「どれどれ」


「あははっ。ぬいぐるみを持った姿を初めて見ました。……そんなところも可愛いです」