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愛おしいキミに極甘な林檎を
第50章 pallidus memoriae*儚い恋と永久の愛

子育てに夢中になっているうちに忘れかけていた家族以外の大切な人。
仕事で疲れた夫に抱いてもえない夜や静かな部屋にいる時に思い出してしまう。
子供の頃は、結婚すればずっとそのパートナーだけを愛する心になるのだと思っていた。
でも違う。
今の夫と生きていくと誓ったはずなのに……。
だけど、心の中でそっと思うだけなら神様にも縛られない。
どうすることもできなかった過去の恋はガラス玉のように透き通っている綺麗な思い出へと変わっていた。
元カレとは会社も違うし、住んでいる場所も違う上に、今は夫も連絡を取っていない。
会えることもないからここまで綺麗なものになったんだと思う。
結ばれることはなかったけど、これからもきっと忘れられない……。

