この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第50章 pallidus memoriae*儚い恋と永久の愛

結婚した夢を見たなんて恋する乙女みたいで言えない。
しかも今も好きだと勘違いされては困るから自然に話をカバーした。
「その様子だと少しは元気が出たようだな。もっと元気が出るように乙羽にもコーヒーを淹れるがどうだ?」
「ありがとうございます。追加のお湯がもう少しで湧きますのでお言葉に甘えます」
自分のカップを棚から出してコーヒーメーカーの近くに置いた時に課長とピタリと目が合う。
どうしてここまで縁があるんだろう……。
また夢のことを考え始めてしまい、気まずくなってきた私は急いで課長から視線を逸らす。
「そういえば昨日、乙羽の大学時代の女友達と飲んだぞ」
「えっ!?いつの間に連絡先を交換していたんですか……!?」

