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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

一緒にマンションへ帰るとポストに赤いペンで書かれた紙が貼られてあった。
【男を寝取るヤリマンが住んでいます】
そう書かれた紙は、恐らくこの前私に怒鳴りつけてきた新くんの女が貼ったと思われる。
気味が悪くてゾッとしていると、ソラ先輩がその貼り紙を剥がしてぐしゃっと丸めて私に笑顔を向けた。
「こんな子供みたいな悪戯、気にすることないよ」
「はい……」
「今晩は俺がオムライスを作るから元気を出して」
私よりつらいはずなのにソラ先輩は笑って欲しがるように場の空気を明るくしようとする。
でもそのおかげで深く落ち込まずに済んだ。
「おお……!これでソラ先輩の料理のレパートリーがまたひとつ増えましたね」

