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愛おしいキミに極甘な林檎を
第8章 邂逅と甘美なデート

「ううぅ……」

完璧に押されている。

付き合っていた時だって敵わなかったけど、音信不通にした前科ができて私の方が優位に立たった今でも敵う気がしない。


観念した私はソラ先輩の胸に顔をうずを埋めた。

昨日着ていたのにも関わらず白いシャツからは香水のようないい匂いがする。


「じゃあ、正直に答えてください。……ソラ先輩は私ともう一度やり直したいってことでいいんですよね?」


見上げて聞いてみるとソラ先輩は眉にしわを寄せて不思議そうな顔をしていた。

「やり直す?風子は何を言ってるの」


「え……?」



「俺は八ヵ月前と何も変わってないって言ったよね。一からやり直すんじゃなくて、連絡が取れなくなる前からの続きを始めたいだけだよ」


「――――……!」


改めてその言葉を聞いた私は俯いてシャツをぎゅっと掴んだ。

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