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愛おしいキミに極甘な林檎を
第8章 邂逅と甘美なデート

あの頃と何一つ変わっていないところが嬉しかった。
悲しくないのに視界が滲んでくる。
まだ完全に疑いは晴れないけど、信じる方に一歩踏み出してみようかと思えた。
「でもね、ソラ先輩……。八ヵ月もあれば私の気持ちも環境も変わるんですよ……」
「それって風子は――――」
話の途中でバッグに入れていたスマホのバイブがヴーッと鳴った。
取り出して画面を見てみると理人さんからの電話だった。
あまりにもしつこいから仕方なく着信に応じる。
「もしもし。逃げてませんよ」
『連絡もしないでどこに行ってるんですか!?千十郎様がとても心配なられていて警察に捜索願を出すところでしたよ』
電話を無視していた分、理人さんはかなり怒っていた。

