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第9章 曖昧と鏡の前のお仕置き

「きっ、金曜日！？」

今週も会おうとかソラ先輩に誘われたりして……。


「用事でもあるのか？」

焦る私を見て残念そうな顔をしながら課長が首を傾げている。


「えっと……、すみません。その日は多分用事があって……」

「じゃあ水曜日はどうだ？割と残業が少ない日だからな」

「水曜日もまだ分からなくて……」

「それなら空いてる日があったら教えてくれ」


「は…、はい。すみません……」

自分から誘っておいてひたすら断るなんて私は何をしているんだろう。失礼極まりない……。



今日の仕事は先週頑張った分、仕事量が少なくて暇になる時間もあった。

課長と陸田さんも無駄話をするほど余裕があるようで平和に過ぎていった。

自分の恋愛もこのくらい平和だったらいいのに……。


でも定時が近づいてきた時、油断していたせいで悲劇は起きた。