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愛おしいキミに極甘な林檎を
第52章 溺愛カレシと濃密な夜

今だって若い男女のグループが通って行ったからなるべく目を合わせないようにした。
美人でもない私がイケメン二人に囲まれて食事をして肩身が狭くなる。
コツコツっと靴のヒールの音が近づいてきて他の女にまた見られそうな気がして、再びフォークの裏にご飯を盛り始めて気を逸らす。
口に運んでぱくりと食べると、その足音が私たちの席の前で止まって緊張が走る。
「風子じゃん!しかも花城さんもいる!最近結構会えて超嬉しいー!」
近づいてきた人の正体は、最近課長とも仲良くなっている私の大学時代の女友達だった。
課長が詰めて座ると、女友達が会釈をしてから空いたスペースに座ってくる。
「今日仕事が休みで大学時代のバイト仲間とご飯に来てたんだよねー。風子は彼氏と花城さんとご飯食べに来たんだ?」
「うっ、うん……。偶然そうなって……」
「そうなのー。……ねぇねぇ、ちょっとトイレ行きたいんだけど風子も一緒に来てぇー」
「え?分かった」

