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愛おしいキミに極甘な林檎を
第52章 溺愛カレシと濃密な夜



この人から私の正体がバレて拡散されたらあっという間に突き止められてしまう。


不安を感じた私は顔を隠すためにソラ先輩の腕に絡みついて俯いた。



「近くに行くと看板もありますので分かりやすいと思いますから。無事に着けるといいですね。……では」


怪しむように聞いてくる男から用件を切り上げるように課長が言い、足を進めたから私たちも立ち去ることにした。


疑ってはいたけど、顔をじっくり見られてはいないはず……。



「乙羽はよく声を掛けられるな。ここを歩いていて初めて道を聞かれたぞ」



「いいえ、そんなことないですよ。今回はたまたまです」


「そうなんですよ。風子は可愛いから変な男に声を掛けられるので目が離せなくて」


「やはりそうなのか……。それは彼氏として心配だな」



「むうう……。ソラ先輩は昔から過保護すぎるんです」


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