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愛おしいキミに極甘な林檎を
第53章 あなたがそばにいれば……

社さんは小切手を出したビジネスバッグから何枚かの紙を取り出した。
「こちらをご覧ください」
「…………」
それをソラ先輩が軽く目を通してテーブルの上に置いた後、私も恐る恐る手に取って見てみる。
「これって……」
「風子様には申し訳ありませんが、塑羅緒様のご家族である両親と昴様にも見ていただきました。家柄を守るためなのでご了承ください」
印刷されていたのは女友達が教えてくれたネット上のページ。
書き込みと言ったらこの事だと思っていたけど案の定そうだった。
あの時に見せてもらった時と内容は似ているけど、私たちが住んでいる地域まで特定された書き込みも新たに上がっていた。
読んでいるとすぐそこまで危険が近づいていることを知って怖くなり、体の力が抜けていく。
「そちらに書かれているとおり、ネット上で社長の孫である塑羅緒さんのことが話題になっております。婚約者である風子様が不貞を働いていると……」

